ABOUT SCCJとは
会長挨拶
2021年5月の総会にて伝統ある日本化粧品技術者会(SCCJ)の会長を拝命いたしました。長引くコロナ禍で私たちは、不自由な生活を余儀なくされるとともに、これによって加速されたと言われる大きな社会変革に直面しています。この激動の時代に化粧品は、人々に美しさ・健康を通じて、喜びや安らぎを届けられる大変意義深い存在であることをあらためて感じています。
化粧品は手のひらに乗るほどの小さなものですが、皮膚科学、界面科学、材料科学、化学工学、心理学など多くの科学技術の集合として一つの商品が作り上げられています。その分野を深く探求する多様なメンバーが集う本会は、新結合からイノベーションを生み出せる格好の場ですので、多くの皆さまのご参画をあらためてお願い申し上げます。
本会の目的は「化粧品および関連の科学技術の進歩に貢献すると共に、会員相互の啓発と交流を図るための活動を行い、化粧品産業の発展に寄与すること」にありますが、運営方法は時代に合わせて変革していく必要もあります。2021年の総会では運営課題への対応として、Vision 2025が提案承認されました。その中で「学術活動の充実、技術者のレベルアップを通して、技術のグローバルリーダーの地位を確固たるものとし、日本の化粧品産業の競争優位確保と永続的発展に貢献する学術団体」をあるべき姿と定めました。これを実現していくため、さまざまな取り組みを行ってまいりますので、会員の皆さまのご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。
SCCJ では、研究討論会、セミナーの開催、ジャーナル誌の発行を通して、会員相互のレベルアップを図っています。また、日本化粧品原料協会連合会と共催する化粧品産業技術展(CITE JAPAN)は、化粧品メーカーと原材料サプライヤーが、一体となって企画運営する化粧品原料・技術・サービスが一堂に集まる場として発展、定着しています。
グローバル化の一環としてSCCJ は、国際化粧品技術者会連盟(IFSCC:80か国、約16,000 名)へ1962年より正式加盟しています。以降の国際大会でSCCJ会員が研究発表を行い、数多くの最優秀論文賞(AWARD)を受賞、日本の化粧品技術のレベルの高さが世界に認められています。アジア地区では、アジア化粧品技術者大会(ASCS)が隔年開催されており、SCCJ は運営や研究発表などにおいてリーダーシップを発揮しています。
SCCJ は、これからも魅力ある企画や新規事業を通じて、化粧品産業に関わる皆さまに、タイムリーに様々な情報を提供し、創造性の「場」づくりを行ってまいります。