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第14回「勉強会 ワークショップ」のご案内

  • 会場風景
  • 坪井先生ご講演風景
  • 小島先生ご講演風景
  • 岡野先生ご講演風景
  • パネルディスカッションの様子
《第14回勉強会 ワークショップ報告》
日本化粧品技術者会 大阪支部
幹事長 柴山 柴山 裕治
勉強会委員長  吉井 隆 

日本化粧品技術者会大阪支部第14回勉強会の活動報告をさせていただきます。

近年、多様化する消費者ニーズに対応し、アンチエージング、美白化粧品、オーガニック化粧品、高保湿、アクネ対応など訴求効果が多様化、複合化しています。それに伴い、化粧品成分の成分起源や多機能性、高機能性などは従来にも増して関心が高まっています。
今回、それぞれの分野で実務に取り組んでおられる第一人者をお迎えし、「化粧品成分レビュー 2010 -食品素材、高分子素材、機能性成分の応用-」のテーマで第14回勉強会を開催しました。
講演と共に勉強会委員、講師によるパネルディスカッションそして技術交流会を通して魅力ある製品開発のヒントを提供できました。

《ワークショップタイトル》
日本化粧品技術者会大阪支部第14回勉強会
「化粧品成分レビュー 2010 -食品素材、高分子素材、機能性成分の応用-」

《開催日、時間、場所》 
日  時:   平成22年8月24日(火曜日) PM1:00より
場  所:   大阪薬業年金会館 401・402号室

《参加者数》
総参加数 : 82名 〔スタッフ計14名(講師、勉強会委員、事務局)含む〕

《講演、ワークショップ》
講演1 「食品素材と化粧品素材」 坪井 誠 氏 / 一丸ファルコス株式会社 開発部
天然の素材を機能性のある食品素材とするために必要なこと。化粧品素材とするために必要なこと。
素材メーカーがどのような研究を行って開発を進めるかなど、具体的な事例を基にして解説頂きました。
講演2 「高分子素材」 小島 正明 氏 / 伊那食品工業株式会社 研究開発部  
高分子は石油化学から作られる合成高分子と天然素材を原料にする天然高分子に大別されます。近年、アレルギー等の問題から化粧品素材に天然高分子が注目されています。天然高分子の原料は海藻、種子、根茎、果皮、発酵産物、甲殻類、動物の骨や皮などさまざまである。天然高分子はそれぞれに特有の性質を有しており、食品分野では様々な場面で使用されている。今回は日本で発明され400年近い歴史を持つ寒天を中心に、天然高分子の特性と用途を中心にご紹介頂きました。
講演3「化粧品の機能性のトレンドの歴史−過去から現在、そしてこれから−」 
岡野 由利 氏 / ニッコールグループ (株)コスモステクニカルセンター 基盤技術研究部
薬事法では、化粧品・医薬部外品には高い機能性はないと定義されているにもかかわらず、市場では機能性化粧品のニーズが高い。求められる機能性は時代によって変遷するが、この移り変わりは皮膚科学の基礎研究と連動していることが多い。今回、1970年代から現在までの化粧品の機能性の歴史と、現在のトレンドを述べ、最近の機能性について、実際の化粧品を例にとり、その機能性と成分について解説頂きました。
 
《パネルディスカッション》
     三名の講師と前川、寺井、宮本、吉井の各勉強会委員が①2011年の注目の成分は? ②それぞれの立場における「機能性」とは何か? ③研究者として苦労した点/若手技術者に望むことなど三つのトピックスに関して活発なクロストークで参加者の興味に応えた。
《情報交流会》
今回のテーマが化粧品素材に関連したものであったため、講師の方々との専門的な質問やお話が多く見受けられ参加者にとって有意義な交流の場であった。