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第143回「技術見学会」

  • 富士重工業(株)矢島工場の概要説明を受ける見学者
  • スバルビジターセンター展示ホールで懐かしい車を見学
  • 富岡製糸場で解説員の説明を聞く
  • 富岡製糸場・工場内部の様子
  • 富岡製糸場・工場内部で説明を聞く
雲一つない快晴に恵まれた2008年11月20日(木)、東京支部渉外部会主催の第143回技術見学会を開催しました。参加者数は41名で、今回は長い技術見学会の歴史でも初めて(渉外部会員調査)と言われる群馬県に行って参りました。見学先はスバルブランドで有名な「富士重工業(株)矢島工場」と世界遺産暫定リストに登録された「富岡製糸場」の2箇所を訪れました。
 富士重工業ではまず映像による会社概要、製造工程の説明を受け、その後、トリム工場、プレス工場、プレス部品庫、ボディ組立工場を見学しました。総じて言えば自動車産業のスケールの大きさに圧倒された感じです。ただスケールが大きく大量に生産しているだけではなく、その中で品質へのこだわり、環境へのこだわり、リサイクルへのこだわりなど、顧客、社会への気配りも大いに感じられました。品質へのこだわりという面では独自に開発した水平対向エンジンにより理想的な前後・左右の重心バランスを手に入れ、軽快なハンドリングを生み出し、且つ、単にスポーティな走りが楽しめるだけでなく、優れた危険回避能力を実現しているそうです。また、前身の中島飛行機では戦時中に多くの飛行機を製造していましたが、今でもその当時の技術を継承している部分があるそうです。
 なお、矢島工場では年間100,000人以上の見学者が訪れ、特に秋には社会科見学も多く、ガイドさんは最も多い時には30名もいるそうです。
 富士重工業を後にし、道中、昼食を「新田乃庄」で上州ほうとうを戴き、富岡へ移動していきました。
 富岡製糸場は明治5年に日本初の官営工場として操業を始めて以来、昭和62年に操業停止となるまで数多くの工女(技術伝習生)を排出し、各地に絹産業を広めていったそうです。解説員の説明を聞きながら見学していると当時の工女の生活やひいては日本の様子が目に浮かぶようでした。木骨レンガ造(木で柱と梁を組み、壁にレンガを積み入れて造る)の建造物は創業以来現在に至るまでほとんど旧状を変じることなく保存管理されています。前述したように富岡製糸場は世界遺産暫定リストに登録されていますが、そのことを抜きにしても日本の技術と西洋の技術を融合させて造られた建造物は一見の価値があるのではないでしょうか。
その後午後4時30分に富岡を出発し、バスで帰路につきました。
今回は初の群馬県ということで、距離的に遠方となるため東京駅帰着時間が遅くなることが心配されました。幸い大きな渋滞等もなく、午後6時50分頃(予定より20分遅れ)で東京駅に到着できましたが、遠方への見学については今後の渉外部会に於いて課題として検討していきたいと思います。
次回144回は来春(4〜5月頃)に茨城県方面の見学を予定(調査検討中)しています。参加者全員に楽しんでいただける見学会を企画しますので次回も皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

【参考】
・富士重工業(株)矢島工場
  群馬県太田市庄屋町1−1   
http://members.subaru.jp/web_community/about/vc/index.php

・新田乃庄 寒山亭
  群馬県太田市寺井町896−1
  http://www.nittanosho.com/

・富岡製糸場
  群馬県富岡市富岡1−1  
http://www2.city.tomioka.lg.jp/worldheritage/index.shtml

渉外部会 記