EVENT イベント
第201回「講演会」
『美容家電からみた美容業界』
【講師】パナソニック株式会社 ビューティ・リビング事業部 商品企画グループ GM 南波 嘉行 先生
第201回大阪支部、講演会を2月12日に大阪薬業年金会館において開催致しました。「美容家電の歴史」「現在の市場・顧客ニーズの変化」「今後の動向」について具体的な例を挙げて分かりやすくご講演いただきました。参加者の方々も熱心にメモを取りながら耳を傾けられ非常に充実した講演会となりました。
今でこそ一般的になったスチーマーですが、発売当初はなかなか普及しませんでした。それを現在のような大ヒット商品に育て上げた秘密は「商品が良いと知らしめる」そして「しつこく商品を磨く」という事でした。イオンスチームとマイナスイオンを一緒に出す事で肌への浸透を高めた「マイナスイオンスチーマー」はマイナスイオンブームの影響もあり売り上げを伸ばしました。さらに「ナノイオン」、「プラチナイオン」、「ナノイー」と改良を進める事で着実に売り上げを伸ばしたものの限界普及に到達し、頭打ちとなってしまいました。
身近な女性、商品を買って下さったお客様から直接話を伺い、なぜスチーマーは普及しないのか原因を追求しました。その原因は至極簡単な事でした。「使用するのがめんどう」「そんなに時間がない」「使い続けられない」そこで「美しくなる事」と「時間の有効活用」という女性の強い欲求に着目しました。この2つを融合させる事で生まれたのが「ながら美容」です。さらに「睡眠時間」という切り口で新しい需要を創造しました。「ながら美容」の究極の形「寝ながら」、これが大ヒット商品ナイトスチーマーの誕生秘話です。
美容家電と化粧品のベネフィットは似ています。違うのは家電には(使用)シーンが加わるという事です。新しい美容のシチュエーションを提案する事で新しい価値を提供する事に成功したのです。また、髪を乾かすだけの基本性能のみでコモディティ化していたドライヤーには「マイナスイオン」、「ナノイー」という機能を追加し、「髪を傷めにくい」ではなく「髪にやさしい」、さらには「髪を美しくする」というコンセプトをつける事で新たな価値を創造しています。「マイナスをゼロにする」というのではなく「プラス」を訴えないとなかなかお客様は買ってくれません。
化粧品のみ電気製品のみでの性能向上は困難であり限界があります。そこで「剤と器具の融合」により最大美容効果を追求する必要があると考えます。美容に関心があればそこにはニーズが存在します。ヒット商品を生み出せるかどうかはそこにきっかけを作れるかどうかではないでしょうか。
【講師】パナソニック株式会社 ビューティ・リビング事業部 商品企画グループ GM 南波 嘉行 先生
第201回大阪支部、講演会を2月12日に大阪薬業年金会館において開催致しました。「美容家電の歴史」「現在の市場・顧客ニーズの変化」「今後の動向」について具体的な例を挙げて分かりやすくご講演いただきました。参加者の方々も熱心にメモを取りながら耳を傾けられ非常に充実した講演会となりました。
今でこそ一般的になったスチーマーですが、発売当初はなかなか普及しませんでした。それを現在のような大ヒット商品に育て上げた秘密は「商品が良いと知らしめる」そして「しつこく商品を磨く」という事でした。イオンスチームとマイナスイオンを一緒に出す事で肌への浸透を高めた「マイナスイオンスチーマー」はマイナスイオンブームの影響もあり売り上げを伸ばしました。さらに「ナノイオン」、「プラチナイオン」、「ナノイー」と改良を進める事で着実に売り上げを伸ばしたものの限界普及に到達し、頭打ちとなってしまいました。
身近な女性、商品を買って下さったお客様から直接話を伺い、なぜスチーマーは普及しないのか原因を追求しました。その原因は至極簡単な事でした。「使用するのがめんどう」「そんなに時間がない」「使い続けられない」そこで「美しくなる事」と「時間の有効活用」という女性の強い欲求に着目しました。この2つを融合させる事で生まれたのが「ながら美容」です。さらに「睡眠時間」という切り口で新しい需要を創造しました。「ながら美容」の究極の形「寝ながら」、これが大ヒット商品ナイトスチーマーの誕生秘話です。
美容家電と化粧品のベネフィットは似ています。違うのは家電には(使用)シーンが加わるという事です。新しい美容のシチュエーションを提案する事で新しい価値を提供する事に成功したのです。また、髪を乾かすだけの基本性能のみでコモディティ化していたドライヤーには「マイナスイオン」、「ナノイー」という機能を追加し、「髪を傷めにくい」ではなく「髪にやさしい」、さらには「髪を美しくする」というコンセプトをつける事で新たな価値を創造しています。「マイナスをゼロにする」というのではなく「プラス」を訴えないとなかなかお客様は買ってくれません。
化粧品のみ電気製品のみでの性能向上は困難であり限界があります。そこで「剤と器具の融合」により最大美容効果を追求する必要があると考えます。美容に関心があればそこにはニーズが存在します。ヒット商品を生み出せるかどうかはそこにきっかけを作れるかどうかではないでしょうか。
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