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第204回「講演会」

平成28年10月5日(水)に大阪薬業年金会館において、男性美容研究家 藤村岳先生をお招きし、「男性美容の今とこれから〜メイクも含めた新提案の重要性」と題して、第204回大阪支部講演会が開催されました。話題の『ジェンダーレス男子』などの最新情報も交えながら、ここ10年で劇的に変化した男性美容について、分かりやすくお話していただきました。

男性美容について、「男性はケアをしない、男性化粧品は売れない、都会の一部の男性だけ」といった否定的な意見もありますが、実は男性美容市場は化粧品市場の約5%を占め、特にスキンケア市場ではここ10年で約2倍に増加している魅力的なマーケットであるとのお話でした。身だしなみが「気になる」男性や、男性も身だしなみを「気にするべき」と考える女性が増えていることも影響しているようです。

男性美容のカテゴリーとして、スキンケア、シェービング、ボディケア、ヘアケア、フェイスケア、メイクアップなどありますが、行動的アプローチとして、『取る』と『盛る』に分類できます。従来はシェービングや洗顔などの『取る』がメインでしたが、最近はメイクアップや保湿などの『盛る』へと変化しています。特に若年層では幼少期より保湿やUVケアをしているため、『盛る』に抵抗感を示さないとのことでした。

若年層の男性も、『ジェンダーレス男子』、『草食男子』、そのどちらにも属さない『ウラハラマインド』の大きく3つに分類できます。ジェンダーレス男子は美意識が高く自ら積極的に変化することを好むのに対して、草食男子は嫌われたくないという不安から何事にも受け身である、との違いがあります。ウラハラマインドとは、「日本の将来は不安だけど日本のことは好き、繋がっていたいけど人間関係をリセットしたい」など裏腹な意識を持つ若者のことを示しています。それぞれが求める化粧品は異なるため、これからは男性用と一括りにするのではなく、ターゲットを絞った提案をしないと消費者の心に響かないとのアドバイスをいただきました。

最後に、男性美容における新カテゴリーとして、①BBクリームやファンデーションなどのベースメイク、②脱毛、発毛・育毛、植毛などのヘアコントロール、③まつ毛エクステやネイルケアなどのパーツケアについて、海外のトレンドを交えた紹介がありました。

男性美容を普及させるためには、女性からの偏見をなくすことがポイントであり、先ずは化粧品メーカーから男性美容への偏見をなくしていくことが必要であるとのことでした。

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