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第37回 勉強会 ワークショップ(西日本)
第37回勉強会を2022年10月21日(金)に『防腐処方設計を考える』というテーマでオンライン開催いたしました。
関係者を含み299名と多くの方にご参加いただきました。
講演1では株式会社マンダムの臼倉淳先生より「化粧品保存効力設計の基礎知識」の演題でご講演いただきました。
始めに化粧品に保存効力が求められる背景をご説明頂いた後に、保存効力試験法の原理や、粉末製品や油性製品、シャンプー・リンス等の
特徴ある製剤での試験方法および注意点をご紹介いただき、保存効力評価を実行するにあたり重要でかつ基本的な考えを学ぶ機会になりました。
適切な保存効力評価を行う際には、使用方法や使用環境のリスク因子を抽出する視点をもつ必要性を強く感じました。
講演の後半では、パラベン類やフェノキシエタノールに代表される防腐剤の特徴や注意事項、エチルヘキシルグリセリンや
1,2-アルカンジオールに代表される防腐助剤の特徴や注意事項、防腐剤の分配係数の考え方等、保存効力に影響する要因を体系立てて
解りやすくお話いただきました。
講演終盤にZoomのQ&Aを利用した質疑応答の時間があり非常に多くの質問をいただき、改めて本テーマに対する参加者の関心の高さを知ること
ができました。
今回、基本的な知識、原理、考え方をとても分かりやすくご講演頂きましたので、実際の保存効力設計業務に幅広く応用されることを期待しています。
2~4題目の講演では、原料メーカー様から防腐に関する基本的な知識や、防腐効果のある原料についてご説明していただきました。
セイワサプライ株式会社の永尾聖司先生からは、「化粧品用途の抗菌成分」の演題で、一般的な防腐剤の必要性と代表的な防腐剤の特徴の説明、
および抗菌効果のある2つの原料の作用メカニズム、配合に関する特徴についての説明をしていただきました。これらの原料は防腐効果だけでなく、
浸透促進効果や保湿効果、香気成分によるリラックス効果が期待でき、サステイナビリティに優れた原料でした。
岩瀬コスファ株式会社の金子智洋先生からは、「防腐剤フリーを実現させる原料と処方設計の提案」の演題で、防腐剤フリー処方と
そのチャレンジテストの結果の説明をしていただきました。使用された防腐効果のある4つの原料は、いずれも防腐効果だけでなく、保湿効果や
抗酸化能など別の効果も併せ持った原料でした。またシャンプーのチャレンジテストでは実使用の状況に近づけた、水で2倍に希釈した試験もされており、
試験方法においても参考になる内容でした。
日光ケミカルズ株式会社の高山俊輔先生からは、「界面・コロイド科学に基づく防腐設計の開発・製品紹介」の演題で、界面・コロイド科学を基に
開発された防腐効果のある2つの原料の説明をしていただきました。防腐効果を発揮するためには菌への効率的な吸着が重要であり、紹介された
2つの原料はいずれも菌への吸着を考えて開発されたもので、高い効果が発揮されるメカニズムが明確にされていました。
またスティンギング試験により、皮膚への刺激が低く肌へのやさしさが示された原料でした。
化粧品にとって防腐効果を持たせることは、化粧品の品質を維持するために必須のことでありますが、パラベンを代表とする防腐剤は、必ずしも
消費者にとって望まれる成分ではありません。また、処方設計をしているときに、剤型や処方系によっては、理由はわからないが防腐力が
低下してしまうことがあります。そのような状況の中で処方開発を行うにあたり、今回の講義は幅広い選択肢を与えていただける内容でした。
またどの原料も防腐効果以外にも魅力的な効果を併せ持った原料であり、処方開発において使ってみたいと思わせる大変有意義なご講演でした。
関係者を含み299名と多くの方にご参加いただきました。
講演1では株式会社マンダムの臼倉淳先生より「化粧品保存効力設計の基礎知識」の演題でご講演いただきました。
始めに化粧品に保存効力が求められる背景をご説明頂いた後に、保存効力試験法の原理や、粉末製品や油性製品、シャンプー・リンス等の
特徴ある製剤での試験方法および注意点をご紹介いただき、保存効力評価を実行するにあたり重要でかつ基本的な考えを学ぶ機会になりました。
適切な保存効力評価を行う際には、使用方法や使用環境のリスク因子を抽出する視点をもつ必要性を強く感じました。
講演の後半では、パラベン類やフェノキシエタノールに代表される防腐剤の特徴や注意事項、エチルヘキシルグリセリンや
1,2-アルカンジオールに代表される防腐助剤の特徴や注意事項、防腐剤の分配係数の考え方等、保存効力に影響する要因を体系立てて
解りやすくお話いただきました。
講演終盤にZoomのQ&Aを利用した質疑応答の時間があり非常に多くの質問をいただき、改めて本テーマに対する参加者の関心の高さを知ること
ができました。
今回、基本的な知識、原理、考え方をとても分かりやすくご講演頂きましたので、実際の保存効力設計業務に幅広く応用されることを期待しています。
2~4題目の講演では、原料メーカー様から防腐に関する基本的な知識や、防腐効果のある原料についてご説明していただきました。
セイワサプライ株式会社の永尾聖司先生からは、「化粧品用途の抗菌成分」の演題で、一般的な防腐剤の必要性と代表的な防腐剤の特徴の説明、
および抗菌効果のある2つの原料の作用メカニズム、配合に関する特徴についての説明をしていただきました。これらの原料は防腐効果だけでなく、
浸透促進効果や保湿効果、香気成分によるリラックス効果が期待でき、サステイナビリティに優れた原料でした。
岩瀬コスファ株式会社の金子智洋先生からは、「防腐剤フリーを実現させる原料と処方設計の提案」の演題で、防腐剤フリー処方と
そのチャレンジテストの結果の説明をしていただきました。使用された防腐効果のある4つの原料は、いずれも防腐効果だけでなく、保湿効果や
抗酸化能など別の効果も併せ持った原料でした。またシャンプーのチャレンジテストでは実使用の状況に近づけた、水で2倍に希釈した試験もされており、
試験方法においても参考になる内容でした。
日光ケミカルズ株式会社の高山俊輔先生からは、「界面・コロイド科学に基づく防腐設計の開発・製品紹介」の演題で、界面・コロイド科学を基に
開発された防腐効果のある2つの原料の説明をしていただきました。防腐効果を発揮するためには菌への効率的な吸着が重要であり、紹介された
2つの原料はいずれも菌への吸着を考えて開発されたもので、高い効果が発揮されるメカニズムが明確にされていました。
またスティンギング試験により、皮膚への刺激が低く肌へのやさしさが示された原料でした。
化粧品にとって防腐効果を持たせることは、化粧品の品質を維持するために必須のことでありますが、パラベンを代表とする防腐剤は、必ずしも
消費者にとって望まれる成分ではありません。また、処方設計をしているときに、剤型や処方系によっては、理由はわからないが防腐力が
低下してしまうことがあります。そのような状況の中で処方開発を行うにあたり、今回の講義は幅広い選択肢を与えていただける内容でした。
またどの原料も防腐効果以外にも魅力的な効果を併せ持った原料であり、処方開発において使ってみたいと思わせる大変有意義なご講演でした。
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