日本化粧品技術者会 THE SOCIETY OF COSMETIC CHEMISTS OF JAPAN

14th ASCS Conference ＆ 3rd IPCE Conference 取材レポート

2019年6月3日〜5日の3日間、香港サイエンスパークで第14回 ASCSと第3回 IPCEのジョイントConferenceが、300名を超える参加者を迎えて開催されました。これまでイタリアで開催されてきたIPCEですが、昨秋中国本土が新しくIFSCCの加盟国になったことを記念して、今年はASCSと共催ということになったそうです。
私自身、はじめてのASCSへの参加でしたが、いつも参加しているIFSCCの大会とは少し違ったアットホームな雰囲気で、かつ活気に溢れた刺激的な3日間でした。会場となった香港サイエンスパークのAuditoriumは金色の卵の形をした近代的な建物で、金の卵を育成するというメッセージがあるように思いました。
学会は、資生堂の江川麻里子先生を含む４題の基調講演と、20題の口頭発表、26題のポスター発表があり充実した時間を過ごしました。このうち日本からは、8題の口頭発表、3題のポスター発表があり、皆さんイキイキと発表されていました。また、口頭発表のうちIPCEの発表は７題でした。IPCEは、前年度のIFSCC大会のポスター発表の中から選ばれた研究に口頭発表の機会が与えられるもので、ポスターでは伝えきれなかった研究成果をより多くの人が聴ける、とてもよい機会だと感じました。
また今回、香港Societyの新たな取り組みとして、技術をもとに起業した若手科学者を応援する目的で”Innovations from startup company”と題したパネルディスカッションも行われました。

IFSCC2020の広報活動も会期中しっかりやってきました。
香港Society のご厚意でSCCJのブースを無償で置かせて頂き、バナーとポスターを掲示するとともに、2nd−Announcementを記載したボールペン200本を配布しました。プルアップで情報が出てくるペンは、 “Japanese Quality” “It’s a new style” という声を頂き、好評のうちにすぐに配り終えてしまいました。
学会の最後には、Kerry HotelでGALAパーティが盛大に開催され、香港の獅子舞パフォーマンスの後、Award発表セレモニーが行われました。
資生堂の勝山雅子さんがASCS Best Podium賞、マンダムの澤田彰子さんがIPCE Best Presentation賞を受賞されました。
また、ASCSの発表者のうち40歳未満の発表者を対象として選考された若手奨励賞として、ミルボンの安久都さん、成和化成の華沈さんを含む５名の方が受賞されました。
技術者会の仲間の皆さまが受賞される様子を間近で見るのは、とても誇らしく、飛び上がる程嬉しかったです。
会社の枠を超え、共に頑張り、共に喜ぶ仲間が沢山いると実感できたひと時でした。
セレモニーでは、昨年のミュンヘン大会で、2018 IFSCC Poster Award を受賞されたミルボンの永見恵子さんの表彰状の授与式も行われました。今回、永見さんからコメント頂きましたのでご紹介します。
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2018年のミュンヘン大会に続き、今回ASCS/IPCEで機会を頂き口頭発表をさせて頂きました。
多くの方々に我々の研究を聴いてもらえてとても嬉しかったです。
IFSCCやASCSという大きな国際学会で発表するは初めてで、正直とても苦しい時もありましたが、
会社の仲間だけでなく業界の皆さまが応援して下さり、とても心強かったです。
終わってみると、達成感はとても心地がよく、皆さまに笑顔で祝福して頂き、やって良かったと実感しています。
2018年のIFSCCで発表に向けて共に励まし合ったマンダムの澤田さん、そして同僚の安久都さんと、
今回のASCSで一緒に壇上に立てたこともすごく嬉しかったです。ありがとうございました。
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セレモニーの終盤には、IFSCC2020横浜大会のプロモーションビデオも流して頂き、ASCSのChairでもある国際委員長の山本さんとポスターを持って歩き回り、しっかりとアピールが出来たと感じています。
2019年9月にはIFSCC2019ミラノ大会、2020年10月にはIFSCC2020横浜大会 、そして2021年春には次のASCSが台湾で開催されます。
SCCJから受賞者が続き、我々も共に喜びを分かち合いたいと願っております。皆さんも参加して世界の化粧品業界を盛り上げていきましょう。