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多面的感情状態尺度 [multiple mood scale]
気分や感情という主観的な状態を測定する質問紙を用いた手法の一つ.感情状態を表す八つの尺度からなり、各尺度10項目の感情を表す言葉から構成されている.質問紙はこれら計80項目の言葉がランダムに並んでおり、それぞれの言葉に対していまの感情に当てはまる度合いを4段階で評定する.そして各尺度を点数化して評価する.八つの尺度とは、肯定的感情を表す3尺度、活動的快(活気のある)、非活動的快(のんびりした)、親和(いとおしい)、否定的感情を表す3尺度、抑うつ・不安(気がかりな)、倦怠(つまらない)、敵意(憎らしい)、中性的感情である2尺度、驚愕(びっくりした)、集中(慎重な)である.括弧内の用語は代表的な項目である.香りをかぐことやメークアップをすることによる感情の変化は、刺激提示の前後で本尺度を測定し各尺度点数の変化を見ることにより評価することができる.なお、質問項目を40項目とした短縮版も開発されている.(奥田剛弘)