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チオ乳酸パーマ [thiolactate permanent wave]
主成分がチオ乳酸であるパーマネント・ウェーブ用剤(パーマ剤)である.パーマ剤は薬事法上、医薬部外品に指定されており、配合する原料の種類や量については厚生労働省により規制されている.パーマ剤1液の主成分にはチオグリコール酸やシステインが使用されているが、2002年に新たにチオ乳酸の使用が承認された.チオグリコール酸系パーマ剤(主成分はチオグリコール酸)は強いウェーブ力が得られるが、ある程度の毛髪のダメージは避けられない.一方、システイン系パーマ剤(主成分はシステイン、アセチルシステイン)は毛髪のダメージは少ないものの、ウェーブ力は弱いものである.その点、チオ乳酸系パーマ剤は強いウェーブ力が得られ、かつ毛髪のダメージがチオグリコール酸系パーマ剤よりも少なく、チオグリコール酸やシステイン系パーマ剤双方の長所をあわせもったパーマ剤といえる.今後、ヘアカラーやブリーチ(脱色)などで傷んだ髪には、毛髪のダメージが少ないシステインやチオ乳酸系パーマ剤が髪に安全なパーマ剤として普及されていくものと思われる.(久保早苗)