LIBRARY ライブラリー
ナチュラルキラー細胞活性 [natural killer cell activity]
体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物や、体内にできたがん細胞などを攻撃する役割を担うリンパ球の一種であるナチュラルキラー（NK）細胞の働きをさしていう．リンパ球もいくつか種類があり、B細胞、T細胞とよばれるリンパ球は、抗原提示作用といって正確に異物であることを認識する作用を行ってから攻撃するのに対し、NK細胞はこのような免疫作用を介さず、がん細胞やウイルス感染細胞を発見するとただちに攻撃する能力をもったリンパ球である．健康な人のからだの中でも毎日3,000〜6,000個のがん細胞がつくり出されているといわれているが、早期発見することでがんの発病を防いでいる非常に重要な細胞といえる．ストレスを受けるなどして免疫力が低下するとNK細胞の活性も低下し、がん発病やウイルス感染の危険性が高まる．化粧品分野においても、香りなどがもつストレス低減効果が免疫力にどのように影響するかを見る指標として、しばしば用いられている．（奥田剛弘）