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立体成形 [geometric molding]
アイシャドーやボディパウダー（打粉）などの粉末化粧品の成形表面を立体的（凸形状など）に成形すること．デザインの一環として視覚的効果をねらって行われることが多いが、なかには用具をいっさい使わず、中身を直接肌に塗布することができるという簡便性をねらったものもある．立体成形には乾式成形法と湿式成形法がある．乾式成形法は、中身を乾燥状態でプレス成形するものであるが、押し金型が凹形になっていることから、プレスしたさいの粉末中の空気抜けが悪く成形品内部に空気が残存するキャッピング現象が生じる．その結果、成形品が耐衝撃性に劣る、中身が割れるといった問題が生じやすい．これを防ぐために空気を抜きながら成形するのだが、そのため通常の成形に比べてプレス速度が遅くなる．空気の抜けをよくするためには、粉末をビーズ状にした後に成形するというビーズ成形や、さらに耐衝撃性を向上させるため成形助剤として合成ワックスを配合する方法もある．一方、湿式成形法は、水を加えてスラリー状に混練した中身を金型でプレス成形、あるいは押し出し成形した後、乾燥させる方法である．したがって、湿式成形では成形表面を凸形状にするのみならず、円柱状や球状などの成形も可能であるが、水分を乾燥させるなどの工程が必要となり、また、乾燥後に容器にセットする必要があるので、その製造工程が複雑となる．（南孝司）