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リポソーム [liposome]

脂質二分子膜からなる小胞体(ベシクル)のこと.1960年代に英国の物理学者 Banghamは、レシチン(ホスファチジルコリン)のようなリン脂質を水中に懸濁させると、リポソームが形成されることを見出した.lipo(脂肪の意味)とsoma(細胞体の意味)との合成語.同様の小胞体は、両親媒性の脂質や合成界面活性剤を用いても生成されるので、これらをリポソームとよぶこともある.リポソームは、その形態により、①脂質二分子膜が多重の同心球を形成している多重層リポソーム、②二分子膜単層からなる小さなリポソーム、③二分子膜単層からなる大きなリポソーム、の3タイプに分けられる.リポソームの内側には水溶性物質を、膜内には油溶性物質を溶かすことができるので、リポソームは物質の担体として利用できる.(→ベシクル)(鈴木敏幸)

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