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レフィル容器 [refill container]
内容物を使い終わったときの詰め替え用として別売されている製品（レフィル）の容器．レフィル容器は、継続して使用するのになんの問題もない容器を、内容物の使い終わりと同時に廃棄するというむだをなくす．このため、最近の廃棄物処理問題の改善や地球資源の保護という観点から有利な利点をもっている．したがって、廃棄の対象となるレフィル容器については可能なかぎり簡素なつくりであることが好ましい．詰め替える方式には大きく二つのタイプがある．レフィルを補充すべき容器（以下、親容器という）にセットするタイプと、レフィルの内容物を親容器に移し替えるタイプである．
（1）セットタイプ
化粧品の代表例としては、ファンデーションがある．これは中身を使い終わったコンパクト容器に新しい中身を中皿ごとセットして使用する．詰め替え用の中皿を収納する容器はシートからつくられる真空成形容器が使用されている．また、ポンプを使用する製品では、新しいボトルにポンプを差し替える方式や、ボトルの内部に袋（パウチパック）が入っており、この袋を新しいものに交換する方式などがある．この場合、ボトルやパウチパックがレフィル容器にあたるが、シャンプー、リンスなどの製品に採用されていて廃棄物の減容化や素材使用量の低減に大きく寄与している．
（2）移し替えるタイプ
広く液状内容物の製品が対象となり、レフィル容器の形態としてはおもにバッグインボックス、紙パック、パウチパックがある．
①バッグインボックス：ポリ袋にプラスチックの注ぎ口をつけ、このポリ袋をダンボール箱で囲む構造．容量は2〜20 Lと大きいため、化粧品ではおもに業務用製品に採用されている．
②紙パック：広く牛乳のパック容器として用いられており、これを化粧品のレフィル容器として応用したものである．パーマ剤の容器などに使用されている．
③ パウチパック：フィルムを熱により貼り合わせて（ヒートシール）、袋にしたものをいう．なかでもスタンディングパウチは、内容物を入れると底が広がり、立てて置くことができるものをさす．（鳥居晶仁）