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塩酸クロルヘキシジン [chlorhexidine hydrochloride]
殺菌剤の一種で、1954年Daviesらによって合成された.ヒビテンともいう.白色の微細な結晶性粉末で、水にわずかに溶け、非極性溶媒にはほとんど溶けない.強い抗菌力と広い抗菌スペクトルをあわせもち、持続性もある.第四級アンモニア系、フェノール系などのほかの殺菌剤よりもグラム陽性、陰性両菌にかなり広範囲に強い抗菌力を示し、その効力は中性か弱アルカリ性でもっとも強い.クロルヘキシジンには溶解度の高いグルコン酸塩もあるが、溶解度の低い塩酸塩は効力の持続性がある.腋臭(えきしゅう)防止剤には、体臭の原因物質をつくりだす皮膚常在菌を抑制する目的で使用されている.また、医薬品では消毒液、軟膏、坐薬にも使用されている.(近亮)