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合成香料 [synthetic perfume]

有機化学的な合成技術によって合成された香料のことで、広くは精油からの単離香料(主成分を精油から分離したもの)も含める.おもな合成手段や出発物質は、パルプ工業からのテレビン油由来のピネン法、石油化学や石炭化学からのアトセン・アセチレン法、イソブテン・アセトン・ホルマリン法、イソプレン法などやベンゼン、スチレン、カテコールなどから製造される.この中で主要なのはテレビン油由来のピネン法で、製紙会社が松材からパルプをとるさいの副生成物を用いる.パルプは人間にとって必要不可欠なものであるので、その副生成物の供給は途切れることがなく、香料産業は大量かつ安価に使うことができる.合成香料の特徴はさまざまな官能基の化合物からできていることである.アルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、フェノール、ラクトン、窒素含有化合物、炭化水素などがあげられる(表1〜17).(浅越亨)

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