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デフォーカス効果 [de-focus effect]
粉体からの反射光を多方向へ散乱させることにより、その粉体の下にあるものを見えにくくする効果.ソフトフォーカス効果ともいう.デフォーカス効果によって、しわ、しみ、そばかす、色むらなどの肌の欠点を補正することができる.肌の欠点補正には、酸化チタン*などの屈折率が高く隠ぺい力の高い粉体を用いる場合もあるが、デフォーカス効果を用いることでより自然に補正をすることができる.デフォーカス効果を発現させるには球状粉体が多く用いられる.球状粉体表面が入射光をさまざまな方向へ拡散反射させるため肌表面の光情報が隠されるというしくみで、ナイロン、ポリメタクリル酸メチル樹脂、二酸化ケイ素(シリカ)、シリコーン樹脂などが使用感触に合わせて用いられる(図).また最近では、マイカなどの板状粉体の上に球状粉末を均一に被覆させた複合粉体も開発されている.複合化することで球状粉体自身の粉っぽさが低減し、肌上にも均一に付着するため、より効率的にデフォーカス効果を発現させることができる.(南孝司)