天然の素材に由来した香料のことで、動物性香料と植物性香料がある.動物性香料は動物由来の香料で、代表的なものは、ムスク(麝香鹿)、シベット(麝香猫)、アンバーグリース(マッコウクジラの腸内結石)、カストリウム(ビーバー)の四つであるが、ワシントン条約による入手の難しさから現在ではあまり使われず、代わりに主成分を合成したものや、同じような香りの特徴をもった新しい合成香料や調合香料が使われている.植物性香料は、植物の花、葉、つぼみ、果実、種子、枝、樹皮、樹脂、根茎などから採取された植物由来の香料で、精油、天然精油、エッセンシャルオイルとよばれる.天然香料の採油法と名称を表にあげた.(浅越亨)