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皮表 [skin surface]
皮膚表面のこと.皮膚表面の総面積は成人で平均1.6m2、皮膚のみの重量は3kg弱に及ぶ.皮表には皮溝とよばれる細かい大小の溝が交差し、その間は皮丘とよばれるひし形または三角形の隆起となる.手掌、足底では皮溝・皮丘が流線状に並び、いわゆる指紋・掌紋を形成する.皮表には部位により特有な配列・形態をもって毛穴(毛孔)と汗孔とが開口している.また、関節部には一定のしわがあり、加齢により種々の部位に発生増加する.
皮表フィルム(skin surface film)
皮表において、皮脂腺や表皮由来の皮脂(皮表脂質)と汗やその他皮膚内外からの水分とが混じり合って薄い膜状を形成する.これが皮膚を覆うフィルムのようなっているという概念から、この名となり、皮膚から水分が蒸散するのを防ぐ作用があると考えられている.このときpHは5〜7の弱酸性であり、弱酸性は微生物生育に不適条件であり、脂肪酸の抗菌活性とともに生体を守る働きを示す.また、酸性であることを加えた酸外套という同義語もある.(土屋徹、松永由紀子)