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マイクロカプセル [microcapsule]

数μm〜数百μmほどの大きさの微小な球状カプセル.そのままでは不安定な成分を保護したり、液体を粉体のように扱う目的で使用される場合が多いが、カプセルの素材や製法を工夫することで、薬物を目的部位に届けるドラッグデリバリーシステムにも応用される.化粧品に用いられるカプセルは、天然の成分または合成高分子、無機物などでつくられ、ゼラチンやカゼイン、アルブミンなどの水溶性タンパク質や、寒天、セルロースなどの炭水化物をはじめ、メタクリル酸などの合成の高分子なども使われる.カプセルの内部には、香料や植物抽出エキスなどの酸化に弱い原料やビタミンなどの有効成分が入れられることが多い.また、大豆や卵黄レシチンを用いて調製されるリポソームも一種のマイクロカプセルで、高い生体親和性と、ドラッグデリバリーの特性を活かして各種の有効成分の配合に利用されている.(今中宏真)

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