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メチルメルカプタン [methylmercaptan]

パーマ剤1液を毛髪に塗布したときに硫化水素とともに発生する成分.メタンチオール、メルカプトメタンともいう.分子式CH3SH、分子量48.11、沸点5.95 ℃で、発生量は硫化水素よりも少量であるが、腐ったタマネギ様の強い悪臭を放つ.その臭いは、パーマ剤以外でも口臭や生ごみの悪臭成分として確認されている.メチルメルカプタンはSH基をもち、通常はアルデヒド、不飽和ケトンや重金属との反応により消臭することができるが、パーマ剤では1液の主成分であるチオグリコール酸(HS-CH2-COOH)のSH基とも反応してしまうために消臭することは困難であり、いまのところ成功していない.しかし、1液に適切な香料を賦香させることでマスキングし、ある程度はおさえることができる.(久保早苗)

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