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ラベンダー油 [lavender oil]

シソ科の多年生草木ラベンダー(Lavandula officinalis L.)の花とその花茎の水蒸気蒸留法で得られる精油.以前は、南フランスが主産地であったが、現在はブルガリア、イタリアが主産地になっている.主成分は酢酸リナリルとリナロールで、両者あわせて70%ほどを占め、すがすがしい軽快な香りである.品種や栽培地によって主成分の比率は変化し、価格もそれによって異なる.ラベンダー油はヘアトニック、男性用オーデコロン、石けんなど多くの製品に幅広く使用され、フゼア調の香料には、とくに不可欠である.また、昔から消毒剤、頭痛薬として使用され、不安感を軽減する鎮静効果もあることから、アロマコロジーでもっとも広く使用される精油の一つとなっている.また、ラベンダーを父に、スパイクラベンダーを母にもつ交配種のラバンジンから採る精油がある.ラベンダー油、ラバンジン油ともに重要な香料として広範囲に使用されているが、ラベンダー油に比べ、きわめて強健で生産量、収油率が高く、価格も安価であることから最近ではラバンジン油が主流となっている.(荻島美幸)

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