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冷浸法 [enfleurage]
アンフルラージュともいう．熱を加えないで牛脂や豚脂に花びらの香りを吸着させ、その後エタノールで溶剤抽出してアブソリュートを採る精油製造法である．香りを吸着した牛脂や豚脂をポマードとよぶ．また、溶剤抽出法からのアブソリュートと区別するため、冷浸法からのアブソリュートをアブソリュートフロムポマードとよぶことがある．木枠つきガラス板に牛脂や豚脂を塗り、その上に、花びらを隙間があかないように敷き詰め、何段にも積み重ねる．これとは逆に、ガラス板に花びらを敷き、その上のガラス板に牛脂や豚脂を塗りつける方法もある．ジャスミンやチュベローズ（月下香）といった高価なものに対して行われていたが、労働力が確保できないことやコスト高から、最近ではほとんど行われていない．（浅越亨）