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圧搾法 [expression]

コールドプレスともいう.柑橘(オレンジ、レモン、ベルガモットなど)の果皮に強い圧力をかけて精油を搾り取る方法.柑橘の果皮には、精油が詰まった油胞がある.ミカンの皮をむいたとき、手に香りの強い油がつくのはそのためで、柑橘の場合は搾り取るだけで簡単に精油が手に入る.柑橘系の香りは熱によって香りが変化しやすいので、蒸留や抽出が必要ないのは好ましいことである.でき上がりの精油はエキスプレスオイルまたはコールドプレスオイルとよばれる.家内工業的には、おろし金のようなものに果実を手で押しつけたり、出てきた汁をスポンジに吸わせたりする方法がとられていた.工業的には、現在、ローラーで搾り取る方法が一般的で、自動化されており、最近ではオレンジなどは果実全体を一気に圧搾し、果汁と精油を分離する大がかりなプラントもつくられている.なお、ライムの場合は、柑橘ではあるが、圧搾法ではなく水蒸気蒸留法による精油が主体である(→ライム油).(浅越亨)

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