LIBRARY ライブラリー
キャップ [cap]
細口ボトル容器、広口ジャー容器などの容器に通常、内容物の揮散、漏れ防止を目的に使用される封緘部材のこと.栓ともいう.キャップは使用方法、機能、意匠などによってさまざまの方式が使われる.
(1) ねじキャップ
容器口元とキャップ内側のねじ山のはめあいで回して開閉するもので気密性が高い.またねじ条数を増やして少ない回転で簡単に開閉できるものもある.材質はポリプロピレンなどのプラスチックが一般に使われる.
(2)ツイストオフ
キャップ
容器、キャップのねじ山を4箇所程度の間欠にして少ない回転で開けられる構造で、おもに広口ジャー容器で使われる.
(3)位置合せキャップ
楕円、角などの意匠上、容器とキャップの位置をあわせる必要のある場合に使われ、キャップを締め込んだときに容器肩部とキャップ内側に設けた突起がぶつかって位置があう構造が多い.容器寸法のばらつきなどによって気密性が低下しないようにクッション性のある中栓、パッキンなどを使用する場合もある.
(4)差し込みキャップ
おもに香水瓶に使われており、容器口元内面とキャップ下部をこすり合わせて気密性を保つ.キャップ本体はガラスやポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックが使用され、ボトルとの気密性を向上させるために下部にポリエチレンなどの軟質樹脂の別部品をつけることが多い.
(5)ワンタッチキャップ
簡便に1回の動作で開閉できる構造のキャップで、シャンプー、リンス、洗顔クリームなどに使われる.屈曲耐久性が良好なポリプロピレンを使用した一体構造が可能なヒンジ式、突起状のつまみを引き上げて使用するプルプッシュ式、キャップを回すことで天面中央が開口するツイスト式、ノズルを引き出して使用するタレット式などのさまざまな方式がある(図).
(6)ピルファープルーフキャップ
PPキャップともよばれ、盗用や改ざん防止のために一度でも開けると下部に切れ目が入り開けたことがわかる構造のキャップで、材質はアルミニウムなどの金属、ポリエチレンなどのプラスチックが使われる.(鳥居晶仁)