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化粧もち [long-lasting]
メークアップを完了した直後の状態の持続性を表す．メークアップ化粧品は、時間がたつとともに、汗や皮脂、顔の動きなどのさまざまな要因により美観が損なわれていく（化粧くずれ）．具体的には、ファンデーションにおける粉浮き、よれなどの不均一性の現れ、アイメークアップ製品におけるくすみやにじみによるくま状への変化、口紅における色落ち・にじみ、ネイルエナメルにおけるはがれ、などである．このような現象が早く起こることを“化粧もちが悪い”といい、メーク直後の良好な状態を長時間持続できることを“化粧もちがよい”と表現する．通常メークアップ化粧品には、化粧もちを向上させるために汗や皮脂に対してある程度耐性をもたせる工夫がなされている．具体的には、汗や皮脂と相溶性が低く肌への密着性が高い成分を配合して対応する．シリコーン系やフッ素系の油分、皮膜形成成分（樹脂）などがその代表的な成分であり、使用感触とのバランスを調整しながら組み合わせていく．また、アイシャドーやパウダーファンデーションのような粉末製品の場合は適切な下地を使うことも、化粧もちをよくするために効果的である．ただし、化粧もちのよいメークアップ化粧品の背反事象として、メークを落とすときに除去しにくいという問題がある．これには専用のメーク落としなどでていねいに洗うことが肝要である．（→色もち）（高橋淳）