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スキンタイプ [skin type]

スキンタイプは、ある一定条件下で太陽光に暴露されたときに皮膚に現れる反応によって分類される(表).春から夏にかけて30〜45分日光浴した後の皮膚反応によって判断される.サンバーンを起こしやすいヒトを高い紫外線感受性、サンバーンは起こさずにサンタンを起こすヒトを低い紫外線感受性といわれている.この感受性の違いはスキンタイプとして定義されている.感受性は季節によって変動することが確認されており、夏を過ごした皮膚は色素沈着とともに角層が厚くなっている.春先の皮膚に比べると紫外線感受性は低く、つまり、抵抗性が強くなっている.国際的には、スキンタイプはI〜VIまでの6タイプに分けられている.タイプIに属するヒトの皮膚色は白く明るい色をしており、短時間の日光浴で皮膚はすぐにサンバーンを起こすが色素沈着は起こさない.スキンタイプ別にMED(→SPF)が報告されている.タイプIのMEDを1としたとき、タイプIIは2、タイプIIIは2.7、タイプIVは3.6となっている.日本人の場合は3タイプに分けられていて、日本人固有のスキンタイプをJapanese skin typeとしてJST-I、JST-II、JST-IIIと表記している.平均的な日本人のスキンタイプをJST-IIとし、それより過敏なJST-Iと反応性の鈍いJST-IIIに定義されている.一般にJST-Iは皮膚色が白く、JST-IIIは皮膚色の黒い人が多い.IとIIIではMEDで約倍の差がある.国際的なスキンタイプと皮膚がんの発生頻度や深いしわの発生頻度には関連性があることが確認されている.(正木仁)

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