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安定性試験 [stability test]
化粧品の品質が、温度、湿度、光などの影響を受けてどのように経時変化するかを明らかにする目的で行われる試験.化粧品は、製造されてから消費者が使用するまでの過程、たとえば倉庫内での保管、配送、店頭あるいは家庭における保存などにおいて、その品質が保たれることが重要である.使用性、効能などでどんなに優れた化粧品であっても、実際に流通したさいにその途中で容易に変質するようでは化粧品として失格である.このようなトラブルを防ぐため、新有効成分配合医薬品に適用される“安定性試験ガイドライン(平成15年6月、医薬審発第0603001号)”や、そのほかの医薬品に適用される“医薬品の製造(輸入)承認申請にさいして添付すべき安定性試験成績の取扱い(平成3年2月、薬審第43号)”などの医薬品の安定性試験ガイドラインに準拠して長期保存試験、加速試験、苛酷試験が行われ、外観変化、臭い変化、物性変化、使用性変化などの有無についておのおののデータが収集されている.これらのガイドラインはあくまで指針であり、規則ではないのでほかに適切な方法がある場合は、ガイドラインの記載にとらわれることはない.(今中宏真)