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体質顔料 [extender pigment]
製品の剤形を保つために用い、伸展性や付着性、光沢などを調節し、色調の調整のための希釈剤として用いるもの．体質粉体ともいう．体質顔料としてもちいられるものはタルク、カオリン、セリサイト、マイカ、ベントナイトなどの無機粉体であり、天然に産出する粘土鉱物の粉砕品である．それ以外には、二酸化ケイ素（シリカ）などの合成無機粉体や、無機顔料ではないが、有機高分子粉体や金属石けん類などの有機粉体なども個々に分類する場合もある．従来、これらの体質顔料はたんなる増量剤として添加されていたが、最近では顔料の粉砕助剤や吸油量、隠ぺい力、着色力の調節、被覆力、延展性、付着性の向上などのためにも用いられている．また、汗や皮脂の吸収による化粧くずれの防止、粉体形状、粒子径、硬度、表面状態の調整による使用感触の向上、白度、透明度の制御による製品の光沢の調整などの目的でも使用され、ファンデーションや白粉（おしろい）などのベース用成分として欠かせないものとなっている．（小出倫正）