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カオリン [kaolin]
天然に産する含水ケイ酸アルミニウム[Al2Si2O5(OH)4]で、白色〜類白色の砕きやすい塊あるいは粉末状の粘土鉱物.カオリンという名称は磁器原料として用いられる純度の高い白色粘土を産する古代中国の高嶺(Kauling)に由来し、チャイナクレー、白陶土ともよばれる.現在は米国ジョージア州、英国のコーンウォールから産出されるものが良質なものとして知られている.主成分は二酸化ケイ素(シリカ、SiO2)、アルミナ(Al2O3)、水(H2O)であり、粘土鉱物として代表的なマイカ、タルクのpHが中性〜アルカリ性であるのに対し、カオリンは中性〜酸性領域を示す.結晶形はカオリナイト、ハロイサイトが主となっている.結晶度の高いものは六角板状結晶を示すが、結晶度の低いものは微細な不整板状となる.この板状結晶は薄く、皮膚への付着性がよいことや吸油性、吸水性をもつことから化粧品では油や水の吸収性に優れた体質顔料として用いられる.(近亮)