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鎮痒剤 [antipruritic]

化粧品の場合、おもに頭皮のかゆみをおさえるための剤をいい、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、カンファー(樟脳)、メントールなどが使用されている.頭皮の異常にはふけの発生が伴うことが多いが、ふけには乾性と油性がある.乾性のふけは角化の異常亢進による角層の異常剥離、油性のふけは皮脂分泌の異常亢進によるものとされている.かゆみの原因としては、頭皮常在菌により分解されたふけの分解生成物が、頭皮を刺激しているのではないかとされるが、明確ではない.なお、ふけの発生は炎症を伴う頭部粃糖(ひこう)疹やび漫性の粃糖性脱毛症まで進展する場合もある.予防のためには、サリチル酸などの角層剥離・溶解剤、ビタミンB6などの抗脂漏剤、各種殺菌剤が薬用シャンプー、薬用リンス、育毛剤などに配合されている.(三部晶子)

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