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クローブ油 [clove oil]

フトモモ科のクローブ(Syzygium aromaticum(L.)Merr. et PerryまたはEugenia caryo-phyllata Thunb)の花蕾(からい)、花茎、葉などから水蒸気蒸留法で得られる精油.インドネシアやマダガスカルなどがおもな産地である.花蕾から採ったものをクローブバッドオイル、花茎からのものをクローブステムオイル、葉からのものをクローブリーフオイルとそれぞれよんでいる.おもな香気成分はオイゲノールであるが、ステムオイルはややウッディ調であり、リーフオイルはオイゲノール以外の香気が少ない.フェノール調のスパイシーな中に、独特の甘さを感じさせるクローブバッドオイルがもっともよい品質であるとされている.カーネーションやローズの調合ベースには欠かせない香料素材であるほか、食品香料(フレーバー)に使われることもある.クローブは日本語で丁子(ちょうじ)とよぶが、これは花蕾の形が釘に似ているところからきている.(小笠原俊彦)

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