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植物由来原料 [plant-derived material]
植物から得られる物質として、油脂類、タンパク質、繊維質、エキス類などがあげられる.油脂類としては圧搾して得られるやし油、ひまし油、オリーブ油などがある.これらは、脂肪酸やエステル類、ステロール類、炭化水素類などを含む混合物であり、おのおのを分画、精製したラウリン酸やオレイン酸、スクワランなども化粧品原料として用いられる.また、これらを出発原料として加水分解や水素添加、ポリオール類とのエステル化、エーテル化によって得られる界面活性剤なども植物由来原料とよばれる.タンパク質は酸やアルカリ、酵素などにより加水分解された、小麦加水分解物や大豆加水分解物などのオリゴペプチドがあげられる.繊維質としてはヒドロキシエチルセルロースやカルボキシメチルセルロースなどのセルロース類、海洋藻類由来のアルギン酸などがあげられる.エキス類は、植物の根や葉、樹皮などから水やエタノールをはじめとするさまざまな溶媒で抽出して得られ、シラカバエキスやアロエエキスなどがあげられる.エキス類は、植物の採取地、抽出溶媒、精製法により成分構成が異なることから、使用に関しては注意が必要である.(西田勇一)