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図形じわ [glyphic wrinkle]

Kligmanらが分類したしわの一つで、溝が交差してできる三角形や長方形模様が顕著になったしわのこと.頬の交差しわがその典型例であり、光老化した首、うなじ、手背などでよく観察される.通常の組織学的観察では、溝の位置で明確な特徴は認められないが、表皮の下面および真皮上面の全組織標本を走査型電子顕微鏡で表面観察すると、図形模様が認められる.つまり肉眼で見える溝が真皮にも浅い溝をつくっており、またこの浅い溝部分の真皮乳頭の形状は不鮮明になっている.図形じわが生じた皮膚の真皮では、溝の周辺部を含めて強い弾性線維症が観察され、また図形じわは日光障害により著しく強調されることから、線状じわと同様に日光による皮膚障害のもっとも顕著な所見の一つとなっている.(江浜律子)

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