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バニシングクリーム [vanishing cream]

さっぱり、べとつかない弱油性クリームの代表として古くからあるクリーム.皮膚に塗布すると白くなり、塗擦するとバニッシュ(vanish)すなわち消失するように見えるので、この名称がつけられたといわれる.おもに、水、高級脂肪酸高級アルコール非イオン性界面活性剤、保湿剤としての多価アルコールから構成されており、油相中の高級脂肪酸と水相中のアルカリが混合するときに反応し、そのさいにできる高級脂肪酸石けんを乳化剤として利用する.簡潔、明快な製法で従来より汎用されてきたが、今日では、さなざまな界面活性剤の導入、乳化技術の向上により非イオン性界面活性剤を併用したものや、より石けんの配合量が少ないクリームが主流となっている.なお、このバニシングクリームは水分が多いので、容器の密閉をよくしておかないと水分蒸発により減量を生じたり、油相が結晶性のため、クリームの収縮による陥没を生じたりする.(樋口清信)

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