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ラメ剤 [lame、 (仏)lae]
ネイルエナメル、口紅、アイシャドーなどのメークアップ化粧品において、きらきらとした点在感のある輝きを放つ材料.ラメともいう.パール剤と同様に美しい質感を演出するために用いられる.これまでメークアップ化粧品の輝きのある質感は、パール剤が主流であったが、ファッションの変遷とともに、きらきらとした点在感と輝きのある質感が求められるようになってきた.パール剤は、雲母に二酸化チタンを被覆したものが代表的で数十μm程度の大きさであるのに対し、ラメ剤は、数百μm程度から、大きいものでは数mm程度のものまであり、丸、四角、星、短冊などさまざまな形がある.ラメ剤は、1個の表面積が大きく、隠ぺい力のあるものが多いので、パール剤に比較して、点在感のある輝きを放つのである.素材としては、樹脂フィルムをベースにしたものが多い(図).一般的な構造としては、屈折率の異なる複数の高分子、たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)とポリメチルメタクリレート(PMMA)を100層前後に積層させ、干渉光によってパール光沢をもたせたものがある.また、PETにアルミニウムを蒸着させ、両側にエポキシ樹脂を被覆して金属光沢を出し、さらにエンボス加工をして虹色のホログラムが出るラメ剤も開発されている.(南孝司)