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合一 [coalescence]
エマルションの崩壊の最終段階で生じる現象.乳化粒子どうしが接触し、凝集したとき、界面膜が弱いと液滴が一つにまとまり(合一)、新たに大きな粒子となる(→総論図13.13).合一が進むと、液滴が油と水の2相に分離する.合一を防ぐには、粒子に荷電をもたせて静電気的な反発力によって粒子の接触を防いだり、乳化粒子の界面膜の機械的強度を強くしたりする必要がある.乳化粒子の界面膜強度を強める方法としては、1−ヘキサデカノール(セタノール)や1−オクタデカノール(ステアリルアルコール)のような高級アルコールを添加することが効果的である.それは、高級アルコールが界面活性剤分子とともに乳化粒子の周囲に液晶やゲルを形成するためである.(→総論13.4.3項)(鈴木敏幸)