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ストレス [stress]

生体に対してなんらかの外力がかかることによって、ひずみが生じた状態をいう.もともとは物理学の分野で圧力などの意味で用いられていた言葉だが、カナダのセリエが生体にも適用し、ストレス学説として提唱した.刺激の種類によらず共通の生理学的変化を示すので汎適応症候群とよばれている.ストレスは大脳皮質視床下部、下垂体、副腎皮質系を通して内分泌に作用し、ホルモンの分泌を促すだけでなく、自律神経系免疫系にも作用し、全身的な影響を与えるとされている.ストレスの原因となる要因をストレッサーとよぶ.ストレッサーには快・不快、人間関係、不安などのような心理的なものや、寒暖や疲労のような生理的なものがある.セリエ自身、“ストレスは人生のスパイス”というように、ストレスにはマイナス面だけでなくプラスの面もある.ストレスがなければいいわけではなくて、適度なストレスは生産性を高めるとされている.目標や夢、スポーツのようにポジティブな快ストレスと不快ストレスに分けられるが、同じストレッサーでも受け止め方によってはそのどちらにもなりうる.

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