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光毒性 [phototoxicity]

皮膚に化学物質が接触し、そこに紫外線が照射されることによって起きる皮膚刺激反応.光刺激性ともいう.光感作性、光遺伝毒性や光発がん性なども光毒性の一種である.最近、オゾン層の破壊やアウトドアレジャーの増加に伴って、紫外線の悪影響についての意識が高まってきている.通常の日焼けにとどまっているうちはよいが、しみやしわの原因になったり、皮膚がんの発生につながるとなればさらに注意する必要がある.ヒトの皮膚には、紫外線の害を防ぐメラニン色素があり、黄色人種である日本人は白色人種よりその数が多いが、それでも光が原因となっていると思われる皮膚がんが増加しつつある.光毒性の有無を評価する試験としては、光毒性試験がある.さらに、経済協力開発機構(OECD)ではこの試験法の代替法(細胞を用いて評価する方法)についてのガイドライン案を提示しており、日本でも検討されていて、近い将来採用される可能性が高い.
光毒性試験(phototoxicity test)
光毒性物質を塗った場所に光が当たると、その部分に一致して紅斑が発生し、次いで色素沈着になることもあるため、光線照射部位と非照射部位での皮膚の反応の違いから光毒性の有無を判定する試験.代替法の検討も盛んに行われており、ケラチノサイト(表皮角化細胞)や線維芽細胞(ファイブロブラスト)に試料を添加し、紫外線を照射して細胞毒性を測定する方法などが検討されてきた.OECD毒性試験ガイドラインではBalb/c3T3細胞を用い、ニュートラルレッドの取り込みを指標とする試験法が提案されている.(鈴木惠子)

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