皮膚を構成する組織、真皮の下層部分.網状層は、乳頭層に比べるとより大きなコラーゲン性結合組織の束と、より成熟したエラスチン線維(弾性線維)で特徴づけられる.主要な成分であるコラーゲン線維(膠原線維)は表皮と水平方向に走っている.エラスチン線維もまた、網状層では皮表に並行に走り、もっとも多くかつ太い線維が認められる.血管は皮下組織との境界で最初の血管叢をなし、網状層の上部の乳頭下層と乳頭層において第二の血管叢を形成する.コラーゲン線維、エラスチン線維の間は、プロテオグリカンやグリコサミノグリカンなどの基質成分に満たされている.なお、細胞の分布密度は低い.(日比野利彦)